TAM手技療法に関する質問①
先日、熊本県のM先生から、TAM手技療法について質問をいただきました。
他の方にも役に立つことがあるかもしれませんので、ご本人の許可を得て、掲載させていただきます。
ただし、文面は必要に応じて省略、改変してあります。
・M先生のメール
「はじめまして。私は熊本で整骨院をしております、Mと申します。最近ブログを読ませていただき、TAM手技療法に大変興味がわき、メールさせていただきました。
現在、八起堂さんのブログの「治療技術論」の部分をプリントアウトしてファイルして勉強しているんですが、もっと詳しく勉強したいと思っています。
できましたら、TAMの勉強会のテキストをわけていただけませんでしょうか。本当はセミナーに参加しないといけないのでしょうが、なかなかそちらの方にまで行くことができませんので・・・。
厚かましいことは充分承知しているつもりですが、それ以上に、もっとTAMのことを知りたく、お願いのメールをさせていただきました。よろしくお願い致します」
・八起堂の返信
こちらこそはじめまして。八起堂治療院の池浦です。このたびはメールをありがとうございました。
さて、お問い合わせの件ですが、実は講座で使ったテキストも、ほとんどブログと変わりません。というよりも、ブログの文章の体裁を整えただけのものがテキストになっています。講座では、原則だけ説明して、あとは質問に答えつつ具体的な方法を解説していますので…。
TAMでは不調の原因を関節や筋肉の癒着と考えていますが、関節一つとってもその障害部位は様々です。例えば肩関節の不調でも、上部が動かない場合、前部が癒着している場合など、ケースによって原因がちがいます。そこで問題部位を治療するため「押す、引く・ねじる・ずらす・皮膚を引っ張る」など、ケースに合わせて動きを変え、原因の部分を「狙う」ようにします。そのため「肩はこれ」というような技法の一般化が難しいのです。もっとも重要な「狙う」ことが抜け落ちて、形骸化してしまう可能性がありますので…(「そのまま体操8」とか「寝違えの対応」のような、誰がやってもある程度の効果を出せる技法は別)。
そこで、講座では基本原則を説明し、実技で「こんな動かし方もできるのかあ」というイメージだけを持って帰ってもらうことにしました。あとは各自試行錯誤してもらうほうが「原因を狙う」という目的に合った技術を身につけられると思いますので。
TAMは、技術と言うよりもコンセプトですので「癒着をとる」という意識をもって試行錯誤していれば、講座など受けなくても使えるようになると思います。
練習方法ですが、まずは「動かない部位、動きを制限している部位」を探すことに習熟してください。関節でしたら、回転の中心や、運動線の変化を見て、原因を見極めます。前面なのか後面なのか、内側なのか外側なのかくらいの大雑把なところから始めて、だんだん精度を上げていきましょう。筋肉、皮下組織なら、患者さんの身体を動かしながら、どの位置で組織が緊張するか、などを見て、判断してください。
次に、狙う部分に適切なテンションをかけるようにします。
組織の緊張度は、段階的に変わります。最初は、かける力に比例して抵抗が増える状態(ゴムをひっぱるようなもの。伸びるのに比例して抵抗感が大きくなる)。
次に、一定の抵抗のまま伸長が起こる状態。餅を引っ張るような感じ。この段階では、短縮した組織に伸長が起きています(この状態では、短縮した組織が正常な状態になるよう、伸長が起きています。この伸長にも治療効果があります)。
最後に、また急激に抵抗が増し、皮ベルトのような固い弾力を感じる状態。この状態が組織にテンションがかかった状態です。
テンションが狙った場所にかかっているかどうかは、手応えと運動線から判断してください。
テンションをかけられたら、このテンションを保ったまま、癒着が解消する方向を探して運動を行います。TAMの項目で書いたような、セロハンテープが剥がれる図を頭において、試行錯誤してみてください。
テンションの操作、癒着のとれる運動の操作はかなり微妙な場合があり、数センチ、数ミリの差が重要になることもあります。最初はなるべくゆっくりした動作でやってみてください。
以上、「より詳しい技法のテキスト」はお届けできませんが、不明点などお問い合わせくだされば、できるかぎりご説明したいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
以上
この項目、しばらく続きます。他にもTAM手技療法や、そのまま体操についての質問のある方がおられましたら、お気軽にコメントまたはメールでご連絡ください。
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